買いたい方への情報 売りたい方への情報 オープンハウス 借りたい方への情報 貸したい方への情報 光が丘はこんな街です すまいる情報はこんな会社です
■現在位置:ホーム由美のヨーロッパ探訪記-住宅・生活あれこれ
TEL:03-3825-6411 FAX:03-3825-6802
サイト内検索

←前のコラム 次のコラム→

由美のヨーロッパ探訪記-住宅・生活あれこれ

 

由美のヨーロッパ探訪記No.6 スペイン編 「ビデvsウォシュレット」
先日、4年前の留学先のスペイン(マドリッド)へ行ってまいりました。今回はそのスペインの典型的な住宅設備の1つである「ビデ」というものに関して、日本との比較をしながらレポートいたします。100人インタビュー第32弾 由美のスペイン留学から学んだ光が丘パークタウンの魅力もどうぞご参照ください。

マドリッドのプラザマヨール
マドリッドのプラザマヨール

トイレに並ぶビデ
トイレに並ぶビデ
スペインのみならず、南欧のラテン文化を代表するものとして、ビデがトイレの横に設置されています。18世紀のフランスが発祥ですが、現在ではフランスよりもイタリアで最も当たり前のものとなっているようです。ビデを知らずに初めて見た人が、「足を洗う場所かと思った」という話も耳にします。実際、私自身、このビデをどう使うのかはわかりません。スペインでは必ずしもどの家にあるわけではありませんが、古い家やホテルではたいていあります。日本ではビデと便座の一体型、いわゆる温水洗浄便座「ウォシュレット」(ウォシュレットはTOTOの登録商標)が1980年に発売されて以来、その名と共に世に広まりました。便座は温かく、洗浄水の温度も水圧も自由自在に変えられ、温風乾燥まで付いたこの多機能便座は、日本独自の快適生活を追及した賜物だと思います。イタリア人にこの話をすると、「日本に行く目的ができたわ。そのトイレを試さなきゃ」と言うほどの驚きようでした。

ヨーロッパ人はお風呂に入らない、体臭をごまかすために香水が使われる、なんて話しを聞きますが、これは16〜19世紀の話(お風呂に入ると病気になりやすくなるという当時の迷信)であり、下水道が完備されていなかった時代の様々な逸話もありますが、ビデに象徴されるように衛生に関する意識は高かったのでは思われます。ビデの普及する地域に共通することは、降雨量が少ないことです。地中海沿いは太陽、青い空と白い家、赤茶けた土に一面のオリーブ畑、といった憧れのイメージを持つ反面、水不足が深刻な地域も多々あり、ガーデニングを禁止する法令が出ることも。ビデを使っていれば、シャワーで全身を洗わなくても衛生的には悪くないという言い分もあるようです。
トイレとビデの理想的な一体型イメージ
トイレとビデの理想的な一体型イメージ

デザイナーによるバスルームイメージ
デザイナーによるバスルームイメージ
さて、ウォシュレットの話に戻りますが、なぜ欧米で普及しないのだろうか?考えると、(1)単に知られていない。日本でも今日のように普及するまでには15年かかったから。(2)ビデとトイレを並べて置くスペースがあるから、あえて一体化にする必要がない。(3)歴史的にビデの文化があるから近代の日本文化をあえて取り入れる必要がない。(4)バス・トイレが同じ空間にあるため、(ビデがなくても)トイレ使用後にシャワーを浴びればよい。(5)ウォシュレットはあれば便利だが、なくても生活に困るわけではないのでお金を費やしたくない。(6)水質に問題がある:欧米の水質は硬水で石灰分を多く含み、水を蒸発させると白い粒が残るので、ウォシュレットの小さな細いノズルでは確実に詰まってしまうから。(7)お尻という言葉がタブーな欧米では製品のCM活動が難しく、各メーカーが欧米参入に踏み出せない。などが考えられます。

日本のトイレの歴史を振り返ると、汲み取り式が水洗に変わり、和式から洋式への移行、温水洗浄便座の設置、そしてタンクなしのローシルエットフォルムに自動フレグランス機能とMP3音楽搭載といった、トイレまでもコンピューター制御となりました。日本のトイレ文化の目覚しい変遷と比べ、ラテン文化ではモダンなデザインを取り入れながらもやはりシンプルです。私は、トイレにここまでの機能は必要ないとも思いながら、テクノロジーの進化には感謝する毎日です。便利なものに慣れてしまうとシンプルな生活に戻りにくくなりますね。

←前のコラム:
アイルランドの住宅設備パート2:水回り編
次のコラム→
セント・パトリックス・デイとサン・ホセの火祭り。春祭りにもお国柄が・・・



| ホーム | 買いたい方への情報 | 売りたい方への情報 | オープンハウス | 借りたい方への情報 | 貸したい方への情報 | 光が丘ってどんな街? | 武藤正子のワンポイントアドバイス |
| すまいる情報どんな会社? | お問合せ | サイトマップ |
©2006 SMILE-HIKARI