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由美のヨーロッパ探訪記-住宅・生活あれこれ

 

由美のヨーロッパ探訪記No.14 「日本とヨーロッパの物価、高いのはどっち?」

最近の対ユーロでの円安傾向では、日本人にとってのヨーロッパの物価が高いものとなっています。物価が高いと言われるアイルランド、安いイメージのあるスペインですが、実際はどうなのでしょうか。今回はスーパーでの食品と日用品の価格を日本(東京)・アイルランド(ダブリン)・スペイン(マドリッド)の3カ国(3都市)で比較してみます。

1:日本円で見た場合の物価比較

まず、調査で選んだスーパーとして、日本は西友とイトーヨーカ堂、アイルランドはTESCO(テスコ)とDUNNES(ドンズ)、スペインはEl Corte Ingles(エル・コルテ・イングレス)とCarrefour(カルフール)、いずれもその国での大手スーパーマーケットとしての位置付けであり、コンビニエンスストアや激安ショップではありません。食品項目1〜11は、その国で一般的に知れわたっている国産ブランド(有名メーカー)、12〜19は世界的に有名なメーカー品を選んでいます。食品の価格は、各国での2社の商品が同じ金額になっている物で「通常時販売価格」を選んでいます。国によって、商品の量や重さが異なるため、グラム単位やキロ単位に統一して金額を割り出しているアイテムもあります。肉類と野菜類はデータの対象にはしていません。
価格は7月14日現在、1ユーロ=169円

項目別価格比較
東京
ダブリン
マドリッド
ユーロ
円換算
ユーロ
円換算
1
食パン(1Kg)
500
1.99
336
3.01
509
2
米2Kgパック
1080
5.85
989
2.50
423
3
小麦粉1Kgパック
198
1.24
210
1.01
171
4
スパゲッティ(500g)
248
1.54
260
0.92
155
5
牛乳1Lパック
218
1.19
201
1.06
179
6
バター(1Kg)スプレッドタイプ
570
4.70
794
4.19
708
7
オリーブオイル(1L)
1495
9.31
1573
4.15
701
8
缶ビール1個 500ml
265
1.85
313
0.63
106
9
オレンジジュース1Lパック
258
1.88
318
0.99
167
10
卵6個入りパック
168
2.11
357
0.87
147
11
チョコクッキー12枚(100g)
168
0.72
122
0.82
139
12
ケロッグ:ブランフレーク(1Kg)
1145
4.31
728
6.56
1109
13
コカコーラ(1L)
178
1.00
169
0.70
118
14
水:エビアン(1L)
152
0.90
152
0.67
113
15
ハーゲンダッツ450gカップ
735
6.35
1073
6.80
1149
16
ダノンヨーグルト4パック
228
2.69
455
1.61
272
17
ネスカフェGブレンド100g瓶
548
4.44
750
3.22
544
18
キットカット1本
99
0.70
118
-
-
19
パンテーンシャンプー500ml
597
4.99
843
6.40
1082
20
トイレットペーパー12ロール
349
8.87
1499
4.70
794
21
洗濯洗剤30回分
297
10.75
1817
9.65
1631

1ユーロ=169円の円安時でもマドリッドはやや安いと言えますが、ダブリンは東京と変わりません。注目すべきは、ダブリンとマドリッドの日用品、とりわけ紙類が非常に高いことです。仮に1ユーロが100円になったとしてもです。マドリッドでは米とオリーブオイルが安いのに対し、ダブリンでは食パンとシリアルなどといった、その国でよく食べられているものが安いのがわかります。日本の主食はお米ですが、主食が割高なのも日本の特徴と言えます。(ヨーロッパと日本のお米は品種が違うので、あくまでもその国で一般的に食べられているお米でデータを出しました。)また、ダブリンの缶ビールはマドリッドの約3倍となっています。同じEU圏内でも酒税の高いアイルランドでは、一般的にアルコール類は高くなっています。

 

2:時給を基準として見た場合の物価比較

為替レートは変動するので、本来の物価を見るにはその国での収入との対比を考慮しなければいけません。日本人観光客(アイルランドでの収入ゼロ)がアイルランドで買い物をすれば、円安時にはかなり物価高に感じますが、もし時間給を稼ぐことができたら実際はどうでしょうか。アイルランドのスーパーでアルバイトとして働いた場合の時給は平均9ユーロです。日本のスーパーで働いた場合が900円だとして比較してみます。

項目
日本(円)
アイルランド
(ユーロ)
スーパーの時給
900
9.00
1
コンビニ弁当
500
5.00
2
ハンバーガー
100
1.00
3
ランチ定食(外食)
900
9.00
4
スターバックスラテS
320
3.00
5
スタバのスコーン
230
2.20
6
ガソリン1リットル
180
1.35
7
コーラ1リットル
178
1.00
8
牛乳1リットル
218
1.19
9
トイレットペーパー12個
348
8.85
10
洗濯洗剤30回分
297
10.75
11
映画館大人1人
1800
8.00
参考
(正社員平均年収)
435万円
36895ユーロ

900円の時給と9ユーロの時給で、どれだけの物が買えるのか、これで水準を見ることもできます。表では項目(1)から(5)の数値がほぼ同じです。日本では1時間の時給で4本の牛乳が買えるのに対し、アイルランドでは7本も買えるわけです。収入ベースで見れば牛乳が安いということがわかります。また、1時間働けば映画館で映画を見られるアイルランドに対して、日本では2時間働いてやっと映画が見られる水準ということがわかります。やはり、アイルランドの日用品は収入比で見てもかなり高いです。参考までに平均年収も比較しますが、算出の基準が各国で異なりますので、必ずしも正確なものではありません。日本は国税庁統計の民間企業の平均であり、公務員は含まれていません。

 

3:日本の消費税とアイルランドの消費税(通称:付加価値税VAT)

ヨーロッパも日本も価格は消費税込みとなっていますが、その税率にも差があります。例えば、スペインの消費税は通常16%ですが、主な食料品に関しては7%に軽減されます。アイルランドでは21%を通常税率とし、3段階に税率を分けています。日本は物品購入にかかる消費税が一律5%ですが、生活必需品とそれ以外で税率を分けるのは、ヨーロッパでは当たり前となっています。この考えは、誰もが同じ税率を払う平等の原理ではなく、消費税を贅沢税の一部と捉えた考えに基づいています。
アイルランドの消費税率は次のように分かれています。

アイルランド消費税率(%)
対象項目
無税
0
主な食料品、口内ケア用品、一部の医薬品、子供服と子供用靴、赤ちゃん用オムツ、本など
軽減
13.5
チョコレートを使わないお菓子(クラッカー、ビスケットといった小麦粉ベース)、ホテル宿泊、レストランでの食事、車の修理や美容院などのサービス関係、光熱関係、新聞、雑誌、新築不動産 など
通常
21
チョコレートを使ったお菓子、アイスクリーム、スナック菓子、ソフトドリンク、ティッシュなどの日用品、その他軽減項目に該当しないもの全て

食料品でもチョコレート使用のお菓子とポテトチップスに対しては21%として、嗜好品と必需品の差を大きく出しています。子供は家計の経済事情に関わらず成長していきます。子供服と靴に消費税がかからないのは、ヨーロッパの福祉政策ならではと言えましょう。(ブランドの子供服でも無税なのかは疑問です。)また、EUの法律では、消費税率(通常)は15%以上と定め、生活必需品においては5%まで軽減措置をおこなえるとしています。アイルランドとイギリスは特例で食品に関してゼロ税率が認められています。

最後に、アイルランドの場合はスーパーのオリジナルブランドが有名メーカー品の半分ほどの価格で、種類も豊富にあります。日本の比でない安さと品数です。そして、有名メーカー品の特定アイテムを月間スペシャルオファー(特価品)として1ヵ月間も半額で販売します。特価品の割引率と期間も日本の比でないことに驚くばかりです。物価比較のデータはメーカー品の通常価格を基にしていますので、スーパーのオリジナルブランドを考慮していないことをご了承ください。


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